モーツァルト「魔笛」コヴェントガーデン2003年 [オペラ映像]
ケースの夜の女王が一番の見物、聴きものだと思います。殊に、ザラストロを殺せと娘に迫るあの有名なアリアの場面、これだけ、恐ろしい支配的な母親と母への愛とその恐怖の板挟みに苦しむ娘を示した演出は初めてです。アダルト・チルドレン・パミーナというところ。
舞台は絵画的なディテールが非常に美しい瞬間もありますが、全体的に暗く重苦しい演出。従って、かどうか、音楽的にも、重い感じで、軽快さ、明るさには欠けているようです。タミーノの重さというか、抑揚の欠如はちょっとうるさいし、パミーナと声の相性があまりよくないように感じます。パパゲーノ、とってもユニーク。ちょっと違うパパゲーノ像でしょう。パパゲーナも見てびっくり!もうひとつ、黒くないモノスタトスも独特。モノスタトスの配下も同じですが、子どもが二人混じっているのが、なんとも奇妙な可愛さというか、愛嬌満点。
パパゲーノが、突然現れた老婆に「年はいくつ」とたずねる場面の台詞、
パパゲーノの聞き違い?「80歳と2分ね」はなし。今までのいかにもの「老婆」ではなくて、若作りのキンキラキンという感じのけばい、はではでババア。パパパの歌で、子どもたちが登場しますが、パパゲーノとパパゲーナの子どもという設定ではないと思います。
コリン・デイヴィス指揮
デーヴィッド・マクヴィカー演出
パパゲーノ:サイモン・キーンリサイド
パパゲーナ :Ailish Tynan
タミーノ:ウィル・ハルトマン
パミーナ :ドロテア・レシュマン
夜の女王 :Diana Damrau
ザラストロ:Franz-Jesef Selig
モノスタトス:エイドリアン・トンプソン
弁者:トーマス・アレン
ザラストロと夜の女王の台詞は、はしょらずに相当きちんとしゃべっているようです。特に夜の女王が、夫が亡くなるときのことを語る部分は、その恨みつらみというより憎しみが迫真です。
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☆役についての歌手のコメント集
☆初録音
☆デビュー
☆夜の女王
☆モーツァルト「魔笛」
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このブログに来てくださっている方は「またこれ?」と思われるかもしれませんが、実はあれほど頻繁に話題に出しながら内容について語っていなかったので、デヴィッド・マクヴィカー(David McVicar)演出のコヴェント・ガーデンの「魔笛(Die Zauberfloete)」につい…[続く]
DVDライブラリーより。 ダーク・メルヘン調の魔笛。マクヴィカーのいつもの定石どおり、首尾一貫して闇が支配している。だが、夜の女王の登場シーンに出て来る巨大な三日月など、美しい場面もちゃんとある。侍女
少し前にBSを録画していたのを観ました。 コリン・デイヴィス指揮コヴェントガーデン王立歌劇場公演デイヴィッド・マクヴィカー演出 コリン・デイヴィスの指揮は、ゆったりとしたテンポで豊かな情感を表現していくもので、伝統的な印象。第1幕では、こちらの没入がまだ足りなかったのか、「悪くはな…[続く]







私のお気に入りのマクヴィカー演出を取り上げてくださって嬉しいです☆確かに暗いですよね~。また、DVDの映像が暗いんですよ(笑)実際に舞台で見た時はもう少し明るかったです。DVDはデイヴィスの指揮もどっしり系だし、気軽に見るコメディとしての「魔笛」を求める人には不評らしいですよ。個人的には、最初に王道の演出を見た後の2本目としてお勧めですね。
>黒くないモノスタトス
この読み替えのおかげでパパゲーノの「鳥にも色々あるように、黒い人間もいるさ」あたりの台詞もばっさりカットされていますね。この演出の台詞は女王とザラストロがいっぱい喋ってる代わりに、タミーノとパミーナはもちろん、饒舌なはずのパパゲーノ(それでもよく喋ります)の台詞も最小限に大幅カットされている気がします(笑)
>夜の女王が、夫が亡くなるときのことを語る部分は、その恨みつらみというより憎しみが迫真
生で見たときに「あれ、女王ってこんなにいっぱい喋ったっけ?」と思ったくらい迫力のシーンですね(^_^;)DVDでアップで見ると、目から火がでていそうな勢いのダムラウにたじたじです。これだけ強烈な女王なら実際神官達にとっては脅威でしょうから、「そもそも、なぜ善人(とされる)ザラストロが女王の娘パミーナをさらって幽閉しなくてはいけなかったのか」という疑問に答えていてかなり無理やりな話の展開に説得力がでているし、神官達の中でザラストロが圧倒的な賢者ではないところも気に入ってます。あと、「英知」を求めるエリートのグループと、それに取り入ろうとするグループ、そしてアンチ・エリートの庶民グループという階級を、時代や場所を特定しないで分けているところもファンタジーと社会に対する皮肉の要素のバランスが取れていると思います。
短く書こうと思ったのにやっぱり長くなってしまいました~。これはそのうち自分のとこでも記事にしますね。
by Sardanapalus (2005-08-15 08:02)
>2本目としてお勧め
同感です。
>これだけ強烈な女王なら........
この母親から離れるというか、自立しなければ、まともな人生は無理と思わせますね^^;
>これはそのうち自分のとこでも記事にしますね。
楽しみにしてます。
by euridice (2005-08-15 23:26)
>これはそのうち自分のとこでも記事にします
ということで?ようやく(3ヶ月もかかりましたね^_^;)記事にしました。こちらからもTBさせていただきます。euridiceさんの「アダルト・チルドレン・パミーナ」という言葉は、お借りしたいくらいこのパミーナを上手く言い表していると思います。今回見直したのですが、頭の中には常に「アダルト・チルドレン」の文字がありました(笑)
by Sardanapalus (2005-11-16 18:11)