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新国立劇場オペラ公演「アンドレア・シェニエ」 [劇場通い]

見ごたえのある舞台でした。これまでに見たり聞いたりしたのは、映像三つ、スカラ座(ホセ・カレーラス、エヴァ・マルトン、ピエロ・カプッチルリ)、コヴェントガーデン(プラシド・ドミンゴ、アンナ・トモワ・シントウ、ジョルジュ・ザンカナロ)、NHKイタリア・オペラ(デル・モナコ、テバルディ、プロッティ)、録音ひとつ(デル・モナコ、テバルディ、バスティアニーニ)ですが、生の舞台のおもしろさを満喫できました。全体として満足の公演でした。

フランス革命をしっかり意識させる演出。配役に載らない主人公は断頭台というところ。でも、同時に時代を超えた普遍的な個人の愛憎もしっかりと伝わってきて、いくつかのアリアと重唱は感動的。子役の使い方も効果的でした。

幕を使わず、舞台が閉じる有様が、断頭台(ギロチン)の刃をイメージした形になるのと、コワニー伯爵家の場面から、革命最中の街の場面に転換するとき、映し出される断頭台の無機的な設計図が、まるで生き物のように刃を上下させながら、増殖する様子は、相当強烈で、衝撃的。目を離せず、見入ったあげく、ちょっと気分が悪くなりました。断頭台と言えば、人民裁判の場面でも、子どもがミニュチア・ギロチンで遊んでました。回り舞台を多用して舞台装置はかなりめまぐるしく動きます。多少うるさい感じはしましたが、混乱する社会を表わしているようでもありました。例えば、孫を軍隊に差し出した盲目の老女がひとりさまよって、十字架の並ぶ墓地に迷い込むところは、回転する舞台装置が効果的で、特に印象的でした。

いつもとちょっと違うと感じたのは、合唱団、日本人が演じた脇役ソリストたちと、主役三人との間に違和感がないこと。ほとんど白で統一した衣装と、ほとんど全員が使用していた、かつら、帽子のせいかもしれません。

アンドレア・シェニエ:カール・タナー
(一昨年11月、カヴァラドッシは全然記憶に残っていませんが、今回、見た目はともかく、声はよく通って、歌は印象的で、じ〜〜んとしちゃったところもありました。身体つきも遠目には、お腹が出ているのに目をつぶれば、マッダレーナとのバランスが良くて様になります。)

マッダレーナ:ゲオルギーナ・ルカーチ
(昨年5月、マクベス夫人もそうですが、役柄を裏切らない外見、マクベス夫人のときより、衣装が似合って、立ち姿が優雅でしたし、有名なあのアリアは、感動的でした)

ジェラール:セルゲイ・レイフェルクス
(一昨年11月、スカルピアもよかったですが、相変わらず押し出しがよく、かっこいいです。裁判所の場面で、マッダレーナと並んで立っている姿は特に魅力的でした。もちろん、あの有名なアリア、よかったです)

ルーシェ :青戸知(シルクハットが似合って、ジェラールと並んでも小さくみえなくてよかった)

密偵:大野光彦(姑息なスパイらしい雰囲気で、ぴったりでした)

マデロン 、盲目の老女:竹本節子(だれにも手をひいてもらえず、
さまよう姿も、印象的でした)

コワニー伯爵夫人:出来田三智子(とんびがタカを生んだのか、娘が、たぶん父親似でよかった)

ベルシ:坂本朱(美貌を生かしてというより、女の魅力があるってことなんでしょう)

修道院長:加茂下稔(恥ずかしい高位聖職者を詳細に表現してました^^;)

演出:フィリップ・アルロー
(昨シーズン、ホフマン物語を演出。やはり、とても似た雰囲気の演出でした)

指揮:ミゲル・ゴメス=マルティネス
東京フィルハーモニー交響楽団&新国立劇場合唱団


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コメント 2

keyaki

>配役に載らない主人公は断頭台というところ。
そうそうその通り! 言い得て妙です。

こちらからもTBさせていただきます。
by keyaki (2005-12-04 00:51) 

euridice

フィナーレ、死屍累々の向こうの子どもたちのシルエットは、革命の理想が後世を変えていくだろうという感じでしたね・・・
by euridice (2005-12-04 06:50) 

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アンドレア・シェニエ(Sheva'sBalletFan 2005-12-04 22:53)

NewProductionUmbertoGiordano:AndreaChénierOPERAHOUSEMusicby:UmbertoGiordanoOriginalby:JulesBarbier/PaulDimoffLibrettoby:LuigiIllicaConduc…[続く]

レイフェルクスのジェラール(新国アンドレア・シェニエ)(keyakiのメモ、メモ......... 2005-12-04 00:52)

12月2日、新国の《アンドレア・シェニエ》に行って来ました。ジェラール役のカルロス・アルバレスに期待していた方々は、がっかりだったようですが、ヴェテランのレイ・フェルクスよかったですよ。C.アルバレスも健康上のキャンセルということで心配でしたが、12月10日には、ウィーンのムーティ指揮…[続く]

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